夜勤明け、寝ても疲れが取れない…このまま次の勤務に入るの辛すぎる
夜勤を終えて帰宅しても、体の疲れが全然取れない。眠っても眠っても重だるさが残る。次の勤務が不安になる。
そんな悩みを抱えている看護師さん、本当に多いですよね。
私も新人の頃は、夜勤3回入ると体調を崩して、月の半分は体がしんどい状態でした。でも、今は夜勤明けでも比較的元気に過ごせています。
この記事では、看護師として10年以上夜勤をこなしてきた経験から見つけた「疲れをリセットする方法」を、医学的な根拠と共にお伝えします。明日からすぐに試せる方法ばかりなので、ぜひ最後まで読んでみてください。
なぜ夜勤の疲れは取れにくいのか?
まず、夜勤の疲れが取れにくい理由を理解しておきましょう。原因が分かれば、対策も見えてきます。
体内時計が狂うから
人間の体は本来、昼に活動して夜に休むようにできています。これは「概日リズム」と呼ばれる体内時計によって調整されています。
夜勤では、このリズムに逆らって働くため、体に大きな負担がかかります。特にメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が乱れるため、質の良い睡眠が取りにくくなるんです。
現場でよく見るのですが、夜勤明けに「寝たのに寝た気がしない」という看護師さんが多いのは、この体内時計の乱れが原因です。
交感神経が優位なままになっている
夜勤中は常に緊張状態。急変対応やナースコール、医師への報告など、気を張りっぱなしですよね。
この状態では交感神経が優位になっています。帰宅後も交感神経が働いたままだと、体はリラックスできず、疲労回復モードに入れません。
夜勤明けに「疲れているのに眠れない」のは、交感神経が興奮したままだから。体は疲れているのに、脳が起きている状態なんです。
栄養バランスの乱れと脱水
夜勤中、忙しくてまともに食事が取れなかったり、水分補給を忘れたりしていませんか?
私も忙しい夜は、気づいたら8時間で水を一口も飲んでいなかったなんてことがありました。栄養と水分が不足すると、疲労回復に必要なエネルギーが足りず、疲れが蓄積していきます。
【実践編】夜勤の疲れをリセットする7つの方法
ここからは、私が実際に試して効果を感じた方法を紹介します。全部やる必要はありません。自分に合いそうなものから試してみてください。
1. 帰宅後すぐに「ぬるめのシャワー」を浴びる
夜勤明け、疲れて帰ってきたらシャワーすら面倒…という気持ち、よく分かります。でも、ぬるめのシャワー(38〜40度)を5分だけでも浴びると、疲労回復が全然違います。
ぬるめのお湯は副交感神経を優位にし、リラックスモードに切り替えてくれます。熱いお湯は逆に交感神経を刺激するので避けましょう。
私の実践方法:
シャワーを浴びながら、首の後ろ・肩・ふくらはぎを軽くマッサージします。これだけで血行が良くなり、体が軽くなる感覚があります。
2. 帰宅後の「90分以内」に仮眠を取る
夜勤明けの睡眠タイミング、実はとても重要です。帰宅後すぐに寝るのではなく、90分程度起きてから仮眠を取る方が、体内時計のリセットに効果的という研究があります。
ただし、これは個人差があります。私の場合は、帰宅後30分以内に2〜3時間の仮眠を取り、午後にもう一度寝る「分割睡眠」が合っていました。
| 睡眠パターン | メリット | 向いている人 |
|---|---|---|
| 帰宅後すぐ仮眠 | すぐに疲れを取れる | すぐ眠れるタイプ |
| 90分後に仮眠 | 体内時計をリセットしやすい | 生活リズムを整えたい人 |
| 分割睡眠 | 日中の予定に柔軟対応 | 夜勤頻度が高い人 |
3. 「回復食」を意識した食事を摂る
夜勤明けの食事、適当に済ませていませんか?疲労回復には、タンパク質・ビタミンB群・鉄分が欠かせません。
おすすめの回復食:
- 鶏むね肉のサラダ:タンパク質豊富で消化も良い
- 納豆ご飯+卵:ビタミンB群と鉄分を手軽に摂取
- バナナ+ヨーグルト:疲労回復に効くマグネシウムとトリプトファン
- 味噌汁:塩分と水分を同時補給、体が温まる
正直、夜勤明けに料理なんてできない…
分かります!私も疲れている時は、コンビニのサラダチキン+カットフルーツ+おにぎりで済ませることが多いです。完璧を目指さなくても大丈夫。ジャンクフードよりはマシ、くらいの気持ちで。
4. 遮光カーテン+アイマスクで「真っ暗」にする
昼間に寝る時、部屋の明るさが睡眠の質を大きく左右します。少しでも光が入ると、メラトニンの分泌が妨げられ、深い睡眠が取れません。
私が実践しているのは:
- 遮光率99%以上のカーテンを使う
- それでも隙間から光が入るので、アイマスクを併用
- 耳栓も使って、外の音をシャットアウト
正直、これだけで睡眠の質が劇的に変わりました。遮光カーテンは初期投資がかかりますが、夜勤続けるなら絶対に元が取れます。
5. 軽いストレッチで血流を改善
夜勤中、立ちっぱなし・歩きっぱなしで足はパンパン、肩はガチガチですよね。このまま寝ても、筋肉の緊張が残って疲れが取れにくいんです。
寝る前の5分、こんなストレッチをやってみてください:
- 肩回し:前後に各10回ずつ、大きくゆっくり回す
- 首のストレッチ:左右にゆっくり倒して、各20秒キープ
- 足首回し:むくみ解消に効果的
- 仰向けで膝を抱える:腰の疲れを取る
ストレッチは「痛気持ちいい」程度で。強くやりすぎると逆に筋肉を痛めます。リラックスしながらゆっくり行うのがコツです。
6. 「マグネシウム」を補給する
あまり知られていませんが、疲労回復にはマグネシウムが重要です。マグネシウムは筋肉の緊張を緩和し、エネルギー代謝を助けてくれます。
夜勤が続くと、ストレスでマグネシウムが消費されやすくなります。意識的に補給しましょう。
マグネシウムが豊富な食品:
- ナッツ類(アーモンド、カシューナッツ)
- 海藻類(わかめ、ひじき)
- バナナ
- 豆腐・納豆
私は夜勤明けにアーモンド10粒とバナナ1本を食べる習慣をつけています。手軽だし、確実に体調が良くなりました。
7. 休日は「完全オフ」の日を作る
これ、意外と盲点なんですが、夜勤の疲れは1日では取れません。特に夜勤連続後は、完全に何もしない日を作ることが大切です。
私も以前は休日に予定を詰め込んでいましたが、それでは疲れが蓄積するだけでした。今は月に1〜2回、「何もしない日」を意識的に作っています。
でも、何もしないと逆に罪悪感が…
その気持ち、すごく分かります。でも、休むことも立派な仕事のうちです。体を壊したら、患者さんにも家族にも迷惑をかけてしまいます。
「今日は回復デー」と決めて、罪悪感を手放しましょう。Netflix見るでも、寝るでも、ぼーっとするでも、何でもOKです。
やってはいけないNG行動
疲れを取ろうとして、逆効果になる行動もあります。私が失敗した経験も含めて紹介します。
NG1:エナジードリンクに頼りすぎる
夜勤中や夜勤明け、エナジードリンクで乗り切ろうとしていませんか?私も新人時代はそうでした。
でも、カフェインの過剰摂取は睡眠の質を下げ、疲労を悪化させます。特に夜勤明けにカフェインを摂ると、昼間に眠れなくなります。
どうしても飲みたい時は、夜勤の前半だけに限定しましょう。
NG2:帰宅後すぐにスマホを見る
疲れて帰ってきて、ベッドでスマホ…分かります、私もやってました。でも、スマホのブルーライトは脳を覚醒させ、睡眠の質を下げます。
帰宅後は、スマホを見る時間を最小限にして、早めに寝る準備をしましょう。
NG3:夜勤明けに激しい運動をする
「体を動かして疲れを取ろう」と考える人もいますが、夜勤明けの激しい運動は逆効果。体はすでに疲労しているので、さらに負担をかけると回復が遅れます。
軽いストレッチやヨガ程度ならOKですが、ジムで筋トレやランニングは控えましょう。
疲れが取れない時は「無理しない」が正解
ここまで色々な方法を紹介しましたが、一番大切なのは「無理をしないこと」です。
看護師は責任感が強く、「休んだら迷惑がかかる」と思いがちですよね。でも、体を壊してからでは遅いんです。
私も以前、無理して夜勤を続けて体調を崩し、結局1ヶ月休職しました。早めに休んでいれば、数日で済んだはず。今思えば、周りに頼ることも大切だったと痛感しています。
こんな症状があったら要注意
以下の症状が続く場合は、疲労が限界に達しているサインです:
- 寝ても疲れが取れない日が1週間以上続く
- 食欲がない、または暴飲暴食してしまう
- 些細なことでイライラする、涙が出る
- 集中力が続かず、業務でミスが増える
- 休日も何もする気が起きない
こういう時は、上司に相談して夜勤の回数を減らしてもらう、または一度休暇を取ることを検討してください。自分の体は、自分で守るしかありません。
まとめ:夜勤の疲れは「ため込まない」が基本
夜勤の疲れが取れない時のリセット法、もう一度まとめます:
- 帰宅後すぐにぬるめのシャワーを浴びる
- 帰宅後90分以内に仮眠を取る(または分割睡眠)
- タンパク質・ビタミンB群を意識した回復食を摂る
- 遮光カーテン+アイマスクで真っ暗にして寝る
- 軽いストレッチで血流を改善
- マグネシウムを補給する
- 完全オフの日を作る
夜勤の疲れは、ため込むと慢性化します。毎回の夜勤明けで少しずつリセットする習慣を作りましょう。
すべてを完璧にやる必要はありません。自分に合う方法を1つずつ試してみて、「これなら続けられそう」というものを見つけてください。
看護師の仕事は本当に大変です。でも、あなたの健康が第一。無理せず、自分を大切にしながら働いていきましょうね。