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看護師が教える!睡眠の質を上げるナイトルーティン12選【夜勤明けでも実践できる】

看護師が教える!睡眠の質を上げるナイトルーティン12選【夜勤明けでも実践できる】

「ちゃんと寝たはずなのに、朝起きても疲れが取れない…」

「布団に入ってもなかなか寝付けなくて、気づいたら2時間経ってる」

こんな経験、ありませんか?実は、睡眠時間よりも「睡眠の質」の方が大切なんです。

私は看護師として夜勤もある不規則な生活を送っていますが、ナイトルーティーンを見直してから、短い睡眠時間でも驚くほど体が回復するようになりました

病棟で患者さんを見ていても、睡眠の質が悪い方は回復が遅く、体調を崩しやすい傾向にあります。逆に、質の良い睡眠を取れている方は、同じ治療でも回復スピードが全然違うんです。

この記事では、看護師としての知識と、私自身が試行錯誤して辿り着いた「睡眠の質を上げるナイトルーティーン」を12個紹介します。

今日から実践できるものばかりなので、ぜひ試してみてください。

注意:この記事は一般的な健康情報です。不眠症などの睡眠障害が疑われる場合は、医療機関を受診してください。

なぜ睡眠の質が重要なのか?睡眠のメカニズム

「8時間寝たのに疲れが取れない」という人と、「6時間でもスッキリ目覚める」という人。この差は、睡眠の質にあります。

レム睡眠とノンレム睡眠のサイクル

睡眠には「レム睡眠(浅い眠り)」と「ノンレム睡眠(深い眠り)」があり、これが約90分周期で繰り返されます。

特に重要なのが、入眠後最初の3時間。この時間帯に最も深いノンレム睡眠が訪れ、成長ホルモンが分泌されて体が修復されます。

看護師として夜勤中に患者さんの様子を見ていると、入眠直後は本当に深く眠っていることが分かります。この時間を邪魔しないように、巡回のタイミングにも気を使っています。

じゃあ、最初の3時間さえ熟睡できれば、短時間睡眠でもいいってこと?

完全にそうとは言えませんが、入眠後の3時間の質を高めることが、睡眠全体の質を左右するのは事実です。だからこそ、寝る前の準備=ナイトルーティーンが重要になってくるんです。

睡眠の質が低下する原因

現代人の睡眠の質が低下している主な原因は:

  • スマホやPCのブルーライト
  • 不規則な生活リズム
  • ストレスや不安
  • カフェインやアルコールの摂取
  • 寝室環境の問題(温度、湿度、音、光)
  • 運動不足

これらを改善するのが、これから紹介するナイトルーティーンです。

看護師が実践!睡眠の質を上げるナイトルーティーン【時間帯別】

ナイトルーティーンは、寝る直前だけでなく、夕方からの過ごし方が重要です。時系列で紹介していきますね。

【夕方16時〜18時】体内時計をリセットする準備

1. 夕方に軽い運動をする

夕方に軽く体を動かすと、体温が一時的に上がり、その後下がるタイミングで眠気が訪れやすくなります。

私は夜勤がない日は、夕方に20〜30分のウォーキングをするようにしています。激しい運動は逆効果なので、「少し汗ばむ程度」がベストです。

おすすめの運動:

  • ウォーキング(20〜30分)
  • 軽いジョギング
  • ストレッチやヨガ
  • 階段の上り下り
看護師のワンポイントアドバイス

寝る直前の激しい運動は、交感神経を刺激して逆に眠れなくなります。運動は遅くとも就寝3時間前までに済ませましょう。

2. 夕食は就寝3時間前までに済ませる

食後すぐに寝ると、消化活動で睡眠の質が低下します。理想は就寝3時間前までに夕食を終えること。

夜勤明けの看護師あるあるですが、帰宅後すぐに食べて寝ると、胃もたれで目が覚めたり、眠りが浅くなったりします。

どうしても遅くなる場合は:

  • 消化に良いものを選ぶ(おかゆ、うどん、スープなど)
  • 量を控えめにする
  • よく噛んでゆっくり食べる

【夜19時〜21時】リラックスモードに切り替える

3. カフェインは15時以降は控える

カフェインの覚醒作用は、摂取後5〜7時間続きます。つまり、夕方以降のコーヒーは、夜の睡眠に影響するということ。

夜勤中はコーヒーが欠かせない看護師ですが、日勤の日は午後3時以降はカフェインを避けるようにしています。

夕方以降におすすめの飲み物:

  • ノンカフェインのハーブティー(カモミール、ラベンダーなど)
  • 白湯
  • ホットミルク
  • 麦茶

4. 間接照明に切り替える

夜になっても明るい照明の下にいると、体が「まだ昼間だ」と錯覚して、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が抑えられます

夜8時以降は、リビングの照明を暗めに調整したり、間接照明だけにしたりすると、自然と眠気が訪れやすくなります。

暗いと何もできないじゃん…

確かに。でも、寝る2時間前からは「リラックスタイム」と割り切って、読書や音楽を聴くなど、落ち着いた活動にシフトするのがおすすめです。

【夜21時〜22時】入眠準備の黄金タイム

5. ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる

これは本当に効果的です。38〜40度のぬるめのお湯に15〜20分浸かると、体の深部体温が上がり、その後の体温低下で自然な眠気が訪れます。

お風呂に入るタイミングは、就寝1〜2時間前がベスト。体温が下がり始めるタイミングで布団に入ると、スムーズに入眠できます。

私は夜勤明けでも、必ず湯船に浸かるようにしています。シャワーだけだと、どうしても睡眠の質が落ちるんです。

入浴時のポイント:

  • 温度は38〜40度(熱すぎない)
  • 時間は15〜20分
  • 好きな香りの入浴剤を使う
  • 浴室の照明を暗めにする
  • 防水スピーカーでリラックス音楽を流す
看護師のワンポイントアドバイス

熱いお湯(42度以上)は交感神経を刺激して、逆に目が覚めてしまいます。「ちょっとぬるいかな?」くらいが、実は睡眠には最適な温度なんです。

6. ブルーライトをカットする

スマホやPCの画面から出るブルーライトは、メラトニンの分泌を抑制します。

理想は就寝2時間前からスマホを見ないことですが、現実的には難しいですよね。私も寝る前についスマホを触ってしまいます。

なので、せめて以下の対策を:

  • スマホのナイトモード(ブルーライトカット機能)をONにする
  • 画面の明るさを最低限まで下げる
  • ブルーライトカット眼鏡を使う
  • 就寝30分前にはスマホを手放す

7. ストレッチや軽いヨガをする

寝る前の軽いストレッチは、筋肉の緊張をほぐし、副交感神経を優位にする効果があります。

特に、デスクワークや立ち仕事で体が凝っている人には効果的。私も夜勤で疲れた日は、10分ほどストレッチをしてから寝るようにしています。

おすすめのストレッチ:

  • 首や肩をゆっくり回す
  • 仰向けで両膝を抱える
  • 股関節のストレッチ
  • 深呼吸しながら全身の力を抜く
  • ベッドの上で足首を回す

8. 日記やメモで頭の中を整理する

「明日あれやらなきゃ」「今日のあれ、失敗したかも…」そんな考えが頭を巡って眠れないこと、ありますよね。

寝る前に簡単にメモを書き出すだけで、脳がスッキリして眠りやすくなります。

看護師の仕事は責任が重く、帰宅後も仕事のことが頭から離れないことがあります。そんな時は、ノートに「今日あったこと」「明日やること」を箇条書きにするだけで、不思議と気持ちが落ち着くんです。

書くのめんどくさい…

分かります(笑)。でも、たった3行でもいいので書き出すだけで、脳が「これは保存された」と認識して、考え続けることをやめてくれるんです。騙されたと思って一度試してみてください。

【就寝直前】最高の入眠環境を作る

9. 寝室の温度・湿度を整える

寝室環境は、睡眠の質に直結します。理想的な条件は:

  • 温度:16〜19度(夏場は26〜28度)
  • 湿度:50〜60%

病棟でも、患者さんの病室の温度・湿度は厳密に管理しています。特に高齢者や体調不良の方は、環境の影響を受けやすいからです。

暑すぎても寒すぎても、途中で目が覚めてしまいます。エアコンや加湿器を活用して、快適な環境を作りましょう。

10. 遮光カーテンで光を完全にシャットアウト

光は睡眠の大敵です。わずかな光でも、メラトニンの分泌が妨げられます

特に、街灯の光や車のライトが入ってくる寝室は要注意。遮光カーテンに変えるだけで、睡眠の質が劇的に改善することがあります。

夜勤明けに日中寝る時は、遮光カーテン必須。これがないと本当に眠れません。

看護師のワンポイントアドバイス

遮光カーテンは「1級遮光(遮光率99.99%以上)」を選ぶのがおすすめ。2級や3級だと、まだ光が入ってきてしまいます。

11. アロマや香りでリラックス

嗅覚は、脳にダイレクトに作用します。リラックス効果のある香りを使うことで、自然と眠気を誘うことができます。

おすすめのアロマ:

  • ラベンダー:リラックス効果が最も高い
  • カモミール:不安を和らげる
  • ベルガモット:気分を落ち着かせる
  • サンダルウッド:深い眠りを促す

アロマディフューザーがなくても、枕元にアロマオイルを数滴垂らしたティッシュを置くだけでOKです。

12. 眠くなってから布団に入る

これ、意外と大事です。「眠くないけど時間だから寝よう」は、かえって逆効果

布団の中で眠れない時間が長く続くと、脳が「布団=眠れない場所」と学習してしまい、不眠の原因になります。

眠気を感じるまでは、リビングで読書をしたり、静かな音楽を聴いたりして待ちましょう。そして、「あ、眠いな」と感じたタイミングで布団に入るのがベストです。

NG行動!これをすると睡眠の質が下がります

良い習慣と同じくらい、やってはいけないことを知ることも重要です。

寝る直前のアルコール

「寝酒」は一見眠れそうですが、実は睡眠の質を大きく下げます

アルコールは入眠を早めますが、深い眠り(ノンレム睡眠)を妨げ、夜中に目が覚めやすくなります。また、利尿作用でトイレに起きることも。

どうしても飲む場合は、就寝3時間前までに。そして、水分補給もしっかりと。

激しい運動や興奮する活動

寝る直前に:

  • 激しい筋トレ
  • ホラー映画やアクション映画
  • 仕事のメールチェック
  • SNSで喧嘩

こういった活動は、交感神経を刺激して目が冴えてしまいます。

寝る前の大食い

満腹状態で寝ると、消化活動で睡眠の質が低下します。特に、脂っこいものや刺激物は避けましょう。

昼寝のしすぎ

昼寝は15〜20分ならOKですが、30分以上寝ると夜の睡眠に影響します。

夜勤明けは別ですが、日中に長時間寝るのは避けたほうが良いですね。

睡眠の質が上がると人生が変わる【看護師の実体験】

私がナイトルーティーンを見直したのは、3年前のこと。当時は夜勤の疲れが取れず、日中もボーッとして、仕事でミスも増えていました。

「このままじゃダメだ」と思い、睡眠について勉強し、生活習慣を少しずつ変えていったんです。

最初は効果を感じませんでしたが、2週間ほど続けたあたりから、明らかに体調が変わりました

  • 朝、スッキリ目覚められる
  • 日中の集中力が上がった
  • イライラすることが減った
  • 肌の調子が良くなった
  • 風邪を引きにくくなった

睡眠の質を上げるだけで、こんなに人生が変わるのかと、本当に驚きました。

今では同僚にも勧めていて、「最近調子いいね」と言われることが増えました。

まとめ:睡眠の質は「寝る前の習慣」で決まる

睡眠の質を上げるために、特別なことは必要ありません。日々の小さな習慣を積み重ねるだけです。

今日から始められるナイトルーティーン12選:

  1. 夕方に軽い運動をする
  2. 夕食は就寝3時間前までに
  3. カフェインは15時以降控える
  4. 夜は間接照明に切り替える
  5. ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
  6. ブルーライトをカットする
  7. 寝る前にストレッチをする
  8. 日記やメモで頭を整理する
  9. 寝室の温度・湿度を整える
  10. 遮光カーテンで光を遮断
  11. アロマで香りのリラックス
  12. 眠くなってから布団に入る

全部を一度に始める必要はありません。まずは1つ、自分にできそうなことから試してみてください

看護師として、多くの患者さんを見てきて感じるのは、「良質な睡眠は、最高の薬」だということ。

どんな健康法よりも、まずは睡眠。睡眠の質が上がれば、体も心も、驚くほど元気になります。

今夜から、あなたも新しいナイトルーティーンを始めてみませんか?

質の良い睡眠で、明日のあなたがもっと輝きますように。おやすみなさい。

看護師からのメッセージ

睡眠は「時間」より「質」です。忙しくて長時間眠れない日も、寝る前の1時間の過ごし方を変えるだけで、体の回復力は大きく変わります。自分の体を大切に、今日からできることを一つずつ。あなたの健康を、心から応援しています!

 

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