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【錆取りDIY】最終章:プロ級の仕上がりを目指す!パテ埋めからクリア塗装、最終仕上げまで

あなたは、この連載記事を通して、車の錆を根源から断ち切り、再発を防ぐための完璧な下地を作り上げました。これまでの地道な努力は、すべてこの最終工程のためにありました。今回の記事では、パテを使った凹みの補修から、スプレー缶を使った塗装、そしてツヤを出すための最終仕上げまでを、プロの技術を交えながら徹底的に解説します。

「スプレー缶でプロのような仕上がりなんて無理だろう」と思っていませんか?そんなことはありません。いくつかのコツと注意点を守れば、DIYでも十分満足のいく仕上がりを実現できます。あなたの愛車を新車のような輝きで蘇らせる、感動のフィナーレが今、始まります!

ステップ6:パテ埋めと塗装

1. 凹みがある場合のパテ埋め

錆が深く進行して、鉄板にクレーター状の凹みや穴が空いている場合、パテを使って面を滑らかに整形する必要があります。この作業を「パテ埋め」と呼びます。

【パテ埋めの手順】

  1. パテの選定:車のボディには、軽量で扱いやすい板金パテが適しています。パテには主剤と硬化剤があり、この2つを混ぜて使います。
  2. パテを混ぜる:主剤と硬化剤を説明書の指示通りに正確に混ぜ合わせます。硬化剤が少なすぎると固まらず、多すぎるとすぐに固まりすぎて作業が難しくなります。
  3. パテを盛る:パテベラ(ヘラ)を使い、凹んだ部分にパテを盛っていきます。一度に厚く盛ると硬化不良やひび割れの原因になるため、薄く何層にも分けて盛るのがコツです。
  4. 乾燥と研磨:パテが完全に硬化したら、サンドペーパーで研磨し、周囲のボディラインと段差がないように滑らかに整形します。この際も、番手の異なるサンドペーパーを使い、徐々に細かく研磨していくことが重要です。

【注意点】
パテは水分に弱いため、パテを盛る面は完全に乾燥させておく必要があります。また、硬化剤を混ぜたパテはすぐに固まり始めるため、手際よく作業を進めましょう。

2. スプレー缶を使った塗装のコツ

パテを研磨し終えたら、いよいよ塗装です。塗装は、天候の良い日に行いましょう。雨の日や風の強い日は避けてください。

【塗装のコツ】

  • 缶をよく振る:使用前に塗料缶を30秒以上よく振って、中身を均一に混ぜます。
  • 薄く重ね塗り:一度に厚く塗ろうとすると、液ダレやムラが発生します。対象物から20〜30cmほど離して、薄く何度も塗り重ねるのがコツです。
  • 動かし方:スプレー缶を一定の速度で平行に動かし、塗り始めと塗り終わりで缶を少し外側にずらします。これにより、塗料のムラを防ぎます。
  • 乾燥時間:缶に記載されている乾燥時間を守り、完全に乾いてから次の塗り重ねに移ります。

この作業を繰り返し、全体が均一な色になるまで塗り重ねます。

ステップ7:クリア塗装と最終仕上げ

塗装が終わったら、クリア塗装と最終仕上げを行います。これが、プロ級のツヤと耐久性を生み出す最後のステップです。

1. クリア塗装の役割と使い方

クリア塗装は、カラー塗料の上に透明な膜を作り、塗装を紫外線や傷から保護し、ツヤを出すための仕上げです。これを塗るか塗らないかで、仕上がりの見栄えと耐久性が大きく変わります。

【使い方】
カラー塗装が完全に乾いてから、カラー塗料と同様に、クリア塗料を薄く何回かに分けて重ね塗りします。クリアは、少し厚めに塗ることで、より深いツヤを出すことができます。ただし、液ダレしないように注意が必要です。

2. 最終仕上げ

クリア塗装が完全に乾燥したら、最終仕上げに入ります。この作業は必須ではありませんが、より完璧な仕上がりを求めるならぜひ行ってください。

【コンパウンドでの磨き】
コンパウンドとは、塗膜の表面を微細に研磨し、ツヤを出すための研磨剤です。クリア塗装後にできた小さなホコリの付着や、わずかなムラなどを消すのに効果的です。粗目から極細目へと、段階的にコンパウンドを変えながら磨くことで、鏡のようなツヤを出すことができます。

【ワックス・コーティング】
最後に、ワックスやコーティング剤を塗布することで、仕上がった塗装面をさらに保護し、美しいツヤを長持ちさせることができます。

DIY錆取り作業を終えて

これで、あなたの愛車のリアフェンダーに広がる錆は、完全に消え去りました。何日もかけて地道に作業したその努力は、美しい仕上がりという形で報われたはずです。自分の手で愛車を蘇らせた経験は、きっとあなたのカーライフをより豊かで楽しいものに変えてくれるでしょう。

もし、今回の記事でさらに詳しい塗装の方法や、コンパウンド磨きのテクニックを知りたい場合は、ぜひ他の記事も参考にしてみてください。あなたのDIYチャレンジが成功したことを、心から願っています。

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