「毎年同じ時期に鼻水と目のかゆみが止まらない」
「薬を飲んでも効き目が弱い気がする」
花粉症は日本で非常に多いアレルギー疾患です。厚生労働省「アレルギー疾患対策基本指針(2023年)」では、スギ花粉症の有病率が約40%に達する地域があると報告されています。
結論として、花粉症は免疫の過剰反応によって起こり、正しい予防と治療で症状のコントロールが可能です。
花粉症の原因|なぜ免疫が暴走するのか
花粉症はⅠ型アレルギー(即時型アレルギー)に分類されます。
日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会「鼻アレルギー診療ガイドライン2020年版」によると、花粉が体内に侵入するとIgE抗体が肥満細胞に結合し、ヒスタミンなどの炎症物質が放出されます。これがくしゃみ・鼻水・鼻づまりの原因です。
ポイント
・原因は花粉そのものではなく「免疫の過剰反応」
・体質(遺伝)+環境要因が関与
・早期対策で症状軽減が期待できる
主な原因花粉
- スギ(2〜4月)
- ヒノキ(3〜5月)
- イネ科(初夏)
- ブタクサ(秋)
症状を悪化させる要因
花粉曝露だけでなく、生活習慣も症状に影響します。
- 睡眠不足(免疫バランス低下)
- 慢性的ストレス
- 喫煙
- 大気汚染物質
日本内科学会でも、炎症と生活習慣の関連が指摘されています。
科学的に推奨される予防と対策
① 花粉を避ける(基本中の基本)
環境省は以下の対策を推奨しています。
- 花粉飛散情報の確認
- マスク・メガネの着用
- 帰宅後すぐに衣類の花粉を払う
- 洗顔・うがいの実施
物理的に花粉を減らすことが、もっとも確実な予防策です。
② 薬物療法
ガイドラインでは以下が推奨されています。
- 第二世代抗ヒスタミン薬
- 鼻噴霧用ステロイド薬
- ロイコトリエン受容体拮抗薬
症状のタイプ(鼻水優位・鼻づまり優位)によって選択が異なります。
③ 初期療法
花粉飛散前から治療を開始することで、症状のピークを抑えられる可能性があります。
重症例の選択肢:アレルゲン免疫療法
アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)は、原因物質を少量ずつ体内に取り入れ、免疫反応を変化させる治療法です。
鼻アレルギー診療ガイドラインでは、長期的な症状軽減が期待できる治療として位置づけられています。ただし治療期間は通常3〜5年と長期です。
セルフケアでできること
- HEPAフィルター搭載空気清浄機の使用
- 室内清掃の徹底
- 十分な睡眠
- 栄養バランスの確保
ただし、特定の食品やサプリメントで花粉症が確実に治るという医学的根拠は現時点では確立していません。
重要
本記事は一般的な情報提供を目的としています。
体質や持病によって適切な対応は異なります。
症状が続く場合や不安がある場合は医療機関を受診してください。
受診の目安
- 市販薬で十分な効果が得られない
- 日常生活に支障が出ている
- 喘息やアトピーを合併している
自己判断で我慢せず、耳鼻咽喉科専門医に相談することが推奨されます。
まとめ
・花粉症の原因は免疫の過剰反応
・花粉回避と早期治療が基本
・重症例では免疫療法も選択肢
・症状が強い場合は専門医へ
毎年同じ症状で悩むなら、早めに対策を始めることが重要です。